育休中の私は、赤ちゃんを抱っこしながら、もっぱら映画ばかり観ています。
そこで、最近観てよかった!と心から思った映画をご紹介します。
すべてAmazon Prime Videoで無料で観れるものです。
まずは邦画から!
「こちらあみ子」
あみ子という女の子をめぐる物語。
純粋無垢でまっすぐ、人の気持ちを考えないで突き進む、変わった女の子の話。
はじめは、その風変わりなあみ子を、優しいお兄ちゃんを含め、周りの人たちも受け入れているのですが、尾野真千子さん演じる後妻の赤ちゃんが死産だったことから、物事が暗転していきます。
けして悪意がないのに、その純粋さが家族を追い詰めていく様子が観ていて悲しい。。
まぁ、冷静に見ればおそらく、あみ子ちゃんは、ADHD傾向の発達障害なのですが、周りの人はあえて本人に何も伝えることなく、問題を処理しようとしていってしまいます。
療育って大事だなぁとか現実的なことを考えてしまう私。。
だって、あみ子は何も分かってない、分かろうとしてないわけじゃないから。
自分の何が他人を傷つけているのか分からなくて本人も苦しんでいるんです。
誰かきちんと言葉で説明して、一緒に対策を練ってあげてー
まぁ、とにかく。言葉ではっきりと説明されないあみ子は、自分の勘違いが先行してしまったり、どうして自分が嫌われるのか原因がさっぱり分からない…
周りの人も、あみ子自身もどんどん身動きが取れなくなっていってしまうのでした。
けっこう、内容的には暗いのですが、あみ子の幻聴とか幻覚とかがポップに描かれていて、観ていて重くはありません。
あと、なんといっても主演の大沢一菜の圧倒的な演技力!
本当にあみ子が存在しているようで圧巻でした!
彼女はこの作品で、第36回高崎映画祭の最優秀新人俳優賞を受賞しています。
この演技、観る価値あり!です。
「川っぺりムコリッタ」
前科のある青年(松山ケンイチ)が、越してきたアパートの住人たちとの交流を通して、再建していく話。
なるべく人と関わりたくないと思っている松山ケンイチですが、勝手にお隣さんのムロツヨシがご飯の時間になるとやってきて一緒に食べたり、風呂を貸してくれといってきたり、図々しい。
さらに、息子と一緒に墓のセールスに回る吉岡秀隆や、未亡人で妊婦の腹を切り裂きたい衝動を抑えている大家さんの満島ひかりなど、個性的な面々がアパートには暮らしています。
(全部、俳優さんの名前です 笑)
社会的には弱者と呼ばれそうな彼らですが、すき焼きやってる家には、勝手にお茶碗持って入ってきたりとなんだか楽しそう♪
他人との距離が近い暮らしってこんな感じかー
あまり細かいことにこだわらず、色々なことを白黒はっきりさせずに暮らしていく
ひと昔前の日本の暮らしの「良さ」みたいなのが垣間見れた気がしました。
この映画観てると、食べることこそ生きることって感じがする。
豪華な食事が必要なわけじゃなくって、炊き立てのご飯とみそ汁と、ちょっとしたおかずがあれば十分。
そして、誰かと食卓を共にするってすごい喜ばしいことなんだなぁと。
なんだか、それだけで人って家族っぽくなれるもんだなぁと思いました。
とにもかくにも私は、食事を作ったり、食べたりするシーンのある映画が好きだー!
この映画の雰囲気、超好き!と思ったら、原作と監督が、大好きな「かもめ食堂」の荻上直子さんだった!
どうりで!納得。。
「草の響き」
自律神経失調症と診断され、妻と一緒に故郷に戻ってきた東出昌大。
病気の回復もかねて、ひたすらランニングをしながら、少しずつ回復していきます…が!?
妊娠中の妻は、夫をとても想っているのが伝わるのですが、どれだけ相手を思っても救ってあげることはできない苦しみみたいなのが、上手に表現されていました。
あと、命の危うさ、みたいなものもズーンと感じられる作品でした。
東出昌大は、ひたすら走ってた。笑
「狂ったように走ってる」と妻に言われた彼は、「狂わないように走ってるんだよ」と言っているのが印象的でした。
あと、少し回復し、皿洗いの仕事を始めた彼に、父親が「せっかく大学を出ているのにそんな仕事」といったとき、「仕事は仕事だよ」と東出昌大が、言い返すシーンも心に残りました。
普通に仕事をして、恋をして、愛する人と家庭を持って…という普通ができなくなるのが病気。
ただ、平穏に幸せに暮らしてほしいだけなのに。。親の気持ちも分からんでもないのが、わたし的にはまた切ない…。
映画ってこういう、はっきりとは言葉にできない気持ち表現する手段だよなーと改めて気付かせてくれた作品でした。
「梅切らぬバカ」
年老いた母(加賀まりこ)と自閉症の息子(塚地武雅)の生活を描いた作品。
自分が亡き後、息子の生活をどうするか…
グループホームへ一時期入れるも、地域からの反対運動があったり…
けっこう深刻な問題を取り扱っていますが、映画自体はユーモラスで明るく表現されています。
この映画を観てると、障害があるからこそ、地域と積極的に関わっていかなきゃいけないんだなと気付かされます。
他人に多少迷惑をかけたり、ジロジロ見られたりすることってストレスだけど、普通に子育てしててもざらにあります。
自閉症だったら、なおさら。
でも、そんなこと気にせず、積極的に外に出て、自分たちの存在を知ってもらうことが大事。
小さいころから知っている相手だったら、周りの目も違いますもんね。
お隣さんと1回くらいもめたからって(塚地がボールを返そうと勝手に上がり込んでしまうシーンがあるのです)人間関係をあきらめない姿勢が大切。
しっかり謝ったら、必要以上に自分たちを卑下しない。
迷惑かけたり、かけられたりするのなんて、生きてりゃお互いあります。
少しの失敗くらい許しあえる社会であってほしいなと思います。
だって今の風潮って失敗に手厳しくないですか!?
一度失敗したらサヨナラじゃなくって、何度でもやり直せる寛容な社会であってほしいな、子ども達が生きる時代は。
でないと、自分たちが苦しくなるよー。
そんなことを感じさせてくれる映画でした。
すばらしき世界
役所広司が、殺人による13年の刑期を終え、出所し自立しようと奮闘する主人公を熱演しています。
その演技力たるや圧巻です!
いや~かっこいいわぁ 笑
でも、彼がまっすぐすぎるんですよねぇ…
道で殴られている人を見れば、その人に代わって殴り返しちゃうし、
ルールを守らない人には鉄拳を!って感じで融通が利かない。
おまけに、人生の大半を刑務所で過ごしてきた彼には、外の社会からすっかり取り残されているうえに、持病まであって思うように働けない。
反社会組織に属していたこともあり、就職もままならない。
まっすぐでまじめなのに、うまく社会になじめない。。
彼の生き方をみていると、臭いモノには蓋を…都合の悪いものは見て見ぬふりをするのが正解のこの社会のほうがおかしいのか?という気がしてくる。
暴力はいけないけど、まっすぐ真面目で熱い彼が、うまく生きられない社会って何なんだろう?と思えてきます。
自分の人生をピュアに笑顔で説明する役所広司がなんともいえない気分にさせてくるんですよねー。
ラストシーンへ向かう、彼の心情の描き方も絶妙で涙が出ます。
おすすめ!興味のある方はぜひ観てみてください♪
まとめ
以上、Amazon Prime Videoで観れるおすすめ邦画でした!
次回は、洋画をご紹介します♪