こんなことを考えてる矢先、
ちょうどこの「孤独」というテーマにぴったりの小説と巡り合ったりしました。
それが小川洋子さんの「ことり」
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鳥が大好きで、誰よりも鳥を愛したお兄さんと、お兄さんの話す言葉が理解できる唯一の存在である、弟の生涯を描いた小説です。
2人の単調で静かな毎日がすっごく愛おしく、生きるって結局こういうことの繰り返しなんだよなーと、切なさが胸に迫る作品でした☆
特にね、毎晩2人でじっくり聴くラジオとか、
日程を詳細に立てて、必要なものをじっくり選んで、丁寧に旅行バックに詰め込んで…でも、それで終わり。
(実際に出発はしない)2人だけの独特な旅行とか。
そういう、他人から見るとなんでもない、理解されないような習慣を、じっくり大切に育む兄弟の生活がじんわり心にくるのでした。
お兄さんが亡くなったの、弟さんのちょっと切ない恋とか、鳥小屋掃除の話も好きだけど
私は前半の兄弟2人の生活の様子が、とても心に響いて好きでした。
生きるって孤独なことだよなぁ、でもその中で大切な愛おしいものを育んでいける力が
他人がどう思おうと、自分の小さな幸せを見つける力が
「生きる力」なんだろうなーと思わされる、素敵な小説でした。
オススメです♪