なぜ中東で悲劇が続くのか?ドキュメンタリーで知った「定規で引かれた国境」と利権の歴史

こんにちは。3人の子育てに追われる毎日ですが、先日NHKのドキュメンタリーを見て、しばらく頭から離れない衝撃を受けました。

「中東の話って難しそう」とどこか他人事に思っていたけれど、実は私たちの生活とも、そして今まさに世界で起きている戦争とも、地続きでつながっている話だったんです。

今の私の率直な気持ちを、忘れないうちにまとめておこうと思います。

1. 誰かが勝手に引いた「定規の線」

今から100年くらい前。イギリスやフランスといった当時の大国たちが、中東にある「石油」という利権を守るために、自分たちの都合だけで勝手に国境を決めてしまった歴史があります。これを「サイクス・ピコ協定」と呼びます。

現地の人の気持ちや民族、宗教のつながりは完全に無視。まるで机の上で定規を使って線を引くみたいに「ここから先はうちの取り分ね」とぶった切ってしまったのです。

この「不自然な境界線」のせいで、仲良く暮らすべき人々が離れ離れになり、逆に何百年も対立してきたグループが無理やり一つの国に閉じ込められました。この時に蒔かれた「対立の種」が、100年経った今も続く内戦や紛争の根っこにあるんだと知って、愕然としました。

2. 世界を動かした「巧妙な嘘」

番組を観ていて一番恐ろしいと感じたのは、戦争を始めるための「大義名分」が、実は巧妙に作られた嘘だったということです。

15歳の少女が演じた「ナイラ証言」

1990年、湾岸戦争の直前。ナイラという15歳の少女がアメリカ議会で涙ながらに訴えました。「イラク兵がクウェートの病院に押し入り、未熟児を保育器から放り出して殺した」と。

このセンセーショナルなニュースは世界中を駆け巡り、人々の怒りは頂点に達しました。「こんなひどい国は叩かなければならない」と、一気に戦争への支持が集まったのです。

しかし、後に衝撃の事実が判明します。この証言は、アメリカの広告会社が世論を操作するために仕組んだ演出でした。ナイラは実はクウェート駐米大使の娘で、現場にすらいなかったのです。

子どもにウソをつかせる大人って…信じられない事実に衝撃を受けました。

存在しなかった「大量破壊兵器」

2003年のイラク戦争でも同じことが繰り返されました。「イラクは世界を脅かす大量破壊兵器を隠し持っている」とアメリカは主張し、それを理由に軍事介入しました。

しかし、サダム・フセイン政権が倒された後、どれだけ探してもそんな兵器はどこからも見つかりませんでした。

大人が自分たちの都合(利権や支配)を通すために、世界中を騙すような大きな嘘をつき、その嘘によって巨大な軍隊が動き、数えきれない命が奪われていく。その「汚さ」に、胸がザワザワしました。

3. 「イラン」と「イラク」ってどう違うの?

名前は似ているけれど、実は言葉も民族も違う、全く別の国です。ここを整理すると、大国の「身勝手な振る舞い」がより浮き彫りになります。

特徴イラクイラン
民族アラブ人(中東の多数派)ペルシャ人(独自の文化)
主な言語アラビア語ペルシャ語
指導者の変遷サダム・フセイン(親米→反米)パーレビ国王(親米)→ハメイニ師(反米)

かつてアメリカは、1979年の革命で「反米」になったイランを抑えるために、イラクのフセインを「味方」として強力に支援し、武器を与えました。でも、フセインが自分の思い通りに動かなくなると、今度は「悪の独裁者」として排除した。

大人の都合で「ヒーロー」が「悪魔」に書き換えられていく歴史の無情さを感じます。

4. 止まらなかった涙。8歳の少年兵の背中

番組の中で、どうしても直視できないシーンがありました。

前線の兵士として銃を握らされている、小学校2年生の男の子。わが家の長男と同じ8歳の子です。

その小さな背中を見た瞬間、涙が止まりませんでした。

大人が「石油」や「正義」のために嘘をつき、利権を奪い合うしわ寄せが、なぜこんなに小さな子どもにいかなければならないのか。大人のやっていることがあまりにも汚くて、残酷で、やりきれない気持ちでいっぱいになりました。

5. 豊かな土地に生まれた「不幸」

中東には、石油という素晴らしい資源があります。本来なら、その土地に住むみんなを幸せにする「恵み」のはずです。

でも、その宝物があったばかりに、外の大国から目をつけられ、奪われ、利用され、何十年も争いに巻き込まれてしまった。

「豊かな土地に生まれることは、もしかして不幸なことなのかもしれない」

そう思わざるを得ない現実に、資源って何だろう、本当の豊かさって何だろうと考え込んでしまいました。

6. 私たちは、誰一人として無関係ではない

今まで「中東の歴史なんて知らない」まま過ごしてきてしまったけれど、パリのテロや9.11、そして今この瞬間に起きているパレスチナやイスラエルの戦争も、すべてはこの100年の歴史の地続きにあります。

私たちが使っているエネルギーも、当たり前のように享受している今の平和も、こうした複雑な犠牲と連鎖の上に成り立っている。

地球で暮らしている以上、私たちは誰一人としてこの現状に「無関係」ではいられないんだな、と強く思い知らされました。

おわりに

「大人が汚すぎる」と嘆くのは簡単だけど、親としてできることは、まずこういう事実をスルーせずに「知る」こと。そして、違和感をごまかさないことなのかなと思います。

いつか子どもたちに、この世界の本当の姿を自分の言葉で話せるように。

7年続けてきたこのブログも、これからは自分の心の整理だけでなく、こうした「世界の真実」を一緒に考える場所にしていけたらな、と思っています。

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