納得できない気持ちとの向き合い方
最近、夜に熟睡できないなーと思っていたら
親への不満や、その原因の追究、そして自分が同じことを子どもにしてしまう恐怖を
グルグル同じことを頭で考えているからだと気付きました。
ある日の夜、もう耐えられなくなって、頭に詰まった思いを手帳に書きだすことにしました。
親にされて嫌だったこと、あるいはやってもらえなくてイヤだったこと
どうして親はそういう行動をとったのか、なぜ改善してくれなかったのか(あくまで想像ですが)
そして、自分がそうならないためにどうすればいいのか。。
私的には、一番大事だったのは、私はこれからどうすればいいのか、の部分だったので
自分なりの解決方法を書き出したら、すごくスッキリして頭のモヤモヤが一気に晴れました!
私なりに導きだした結論はこちら。
・今、目の前にある現実がすべて。「今」に集中して生きる
・家族や他人からの批判はつらくても一回受け入れる(自分を変えるかどうかは別にして)
・受け身ではなく主体的な趣味を持つ(TVや外食ではなく、何かを作るとか)
・自分で調べる癖をつける(世間には人をだますものが多すぎる、情報は自分で取りに行く)
・新しいことに挑戦し続ける。柔軟性をもって人生を楽しむ
・他人に何かを強制しない(他人の分まで幸せを取りに行ってあげることはできない)
頭で考えられることってキャパシティがあって、それを越しちゃうと
同じ考えがグルグル頭を回ってしまって、考えがまとまらない。
そういうときは、思ったことすべて書き出すに限ります!
頭の中から出してあげると、スッキリして、順序だてて考えられる。
書き出すという作業の大事さに改めて気付かされました!
「しんどい母から逃げる」田房永子
いわゆる毒親に育てられてなくても、親子関係に悩んだり
納得できない過去の出来事の1つや2つは、誰にでもあるかと思います。
そういった自分の中の、納得できない気持ちにとことん向き合った過程を描いたのがこちら。
田房永子さんの「しんどい母から逃げる」です。
筆者の本は以前にも紹介しましたが、過干渉の親に育てられた自分の正直な気持ちと、世間の意見とのズレ、
そこから生じる違和感、そしてその原因を、自分なりにとことん追求している姿が尊敬できます。
様々な講演会や、セラピーにも参加して得た、著者ならではのつらい時期の乗り越え方なども
とても参考になります。
今回は、その中で、目からウロコ!だった部分をピックアップしてご紹介したいと思います♪
「自分は問題ない」を手放す
・人はだれしも「自分は問題ない」と思いがち
パニック障害や親への違和感があっても、自分と似た人を見ると
些細な違いを見つけて、自分はそこまでじゃない、自分は問題ないと思ってしまいがち。
自分の問題と向き合うにはまず、親から築かれたこの「自分は問題ない」という土台を手放すことから始めないといけない
ただ、この「自分は問題ない」という土台を手放すのはとても大変で
いきなり無重力空間に投げ出されて、何を信じていいのかわからない状態になるのです。
筆者も表向きは普通に生活しているが、1人の時はつらくてずっと寝ていた、そうです。
実は私にも、この無重力空間に投げ出される感覚にすごく見覚えがあって、
産後、親の価値観すべてが信じられなくなって、何を信じればいいのか本当に分からなくなりました。
そんなとき、手あたり次第に本を読んで、一番納得できた、ストンと自分の中に落ちてきたのが
「禅」の本たちでした。そうして新しい自分の土台を確立していったのです。
筆者もこのつらい時期を妊娠中に経験しているので、「親になる」ということが、
自分が親との関係を見直す大きなきっかけになるようですね。
まき散らさない
そうして、つらい時期を経て、筆者がたどり着いた新しい土台が「まき散らさない」
筆者の母は、自分の不安をすべて他人に押し付けていたことに気付きます。
納得できない母の行動がすべて、不安のまき散らしだと気付いた筆者は
自分の不安は、自分で向き合って、自分で処理する。ことに決めます。
すべての出来事を報告したり、相手に同意を強要してくるのは不安をまき散らしているから。
筆者も旦那さんに、いちいち話すのをやめて、自分で考えるように変わりました。
そうやって少しずつ自分の土台を確立して、自信をつけていったのです。
自分で自分を産んであげる
筆者は、両親にやることも感情も決められ続けてきて、要求も通らない生活を続けてきました。
そうすると、放っておいてくれれば自然と育った自分が、納得できない気持ちの中に埋もれてしまい
「自分」というものがなくなってしまいます。
筆者はずっと、自分以外のすべてが「自分」だと感じていたそうです。
自分と向き合って、自分を認めるように努めていると、次第に埋もれていた自分が形になって
「自分」がちゃんと怒っている!という感覚が生まれたそうです。
自分で自分を産みなおした感じですね。すごい!やり直せるんだ!って希望がわきます。
罪悪感も不安もひっぺがす
そんな中、強烈に後ろ髪を引いてくるのが「罪悪感」
育ててもらったのにこんなに恨んでいいんだろうか?とか後で後悔するんじゃないか?とか
世間も、甘えたこと言ってないで親孝行しなさいと強要してきます。
でも、これには応えなくていい。
今までずっと苦しんできた結果、こうなってるんだから。
自分を信じて、とことん親のせいにして、自分から引っぺがす。この作業が大事!
親に何かされるかも、という不安も親との関係を諦めることによって、自分から引っぺがしていきます。
自分を誰かに代理させない、自分も誰かの代理をしない
こうやって、自分の中をクリアにさせていくと、あることに気付きます。
自分の要求や感情を素直に聞き入れて、行動してあげると心は上手くいきます。
でも、どうせうまくいかないから、とか時間がないからとか理由をつけて
自分の要求や感情を無視し続けると、それは予期しないカタチで他人に爆発します。
それが、筆者の親の過干渉だったり、モラハラだったりするわけです。
自分が自分の心の声を聞いてくれないから、誰かに代わりをさせようとするのです。
受験を強要したり、自分をほめ続けるよう強要したり、という行動になる。
筆者も旦那さんに、自分の代わりに怒ってよ!と代理自分をさせようとしますが
旦那さんは、それを受け取らず、筆者は自分で向き合うしかなくなったわけです。
不安と一緒で、要求や感情も自分のものは自分で処理する。
当たり前だけど意外に難しい!これが大事なんですね。
自分の膜を守る。他人の膜に干渉しない。
それまで、現実は一つだと思い、絶対的な正しいことを求め続けていた著者でしたが、
ある出来事が、人それぞれの価値観の膜に映り、現実になるんだということに気付きます。
つまり、現実は人の数だけあるということ。
価値観が近い人同士が近づいたりはしますが、その膜が破れて合体することはありません。
自分が思ったことを信じればいいし、自分がやりたいことをすればいいのです。
ところが、過干渉は、自分の膜に相手を取り入れようとします。
相手の現実をやぶって、自分の現実に合わせさせます。
自分の価値観に全く一緒じゃないと許しません。これが代理自分をさせるということ。
たとえ、親子や夫婦であっても、相手の現実を膜を壊したりしてはいけないのです。
最後に
いかがだったでしょうか?
自分の問題を見つめる難しさや、過干渉になってしまう原因などが分かりやすく書いてあり
とても参考になりました。
読んで怖くなったのが、私はこの「現実の強要」を友人や家族にしてこなかったか?という点でした。
自分が良いと思ったことを知ってほしい!共有したい!という気持ちに悪意はありません。
でも、反対意見を受け入れず、それを強要するのは相手の現実への侵害です。
夫婦や親子って距離が違いがゆえに、してしまう気持ちが分からなくもない。それが怖かった。
自分がたとえ、こっちがいいと思っていても、違うと思う相手の気持ち自体は否定しないようにしよう
と、強く思うようになりました。
マンガでとっても読みやすくて、すごく参考になるので、ぜひ読んでみてください!
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