キレる私をやめたい 田房永子
最近は、田房永子さんの本にハマっている私。。笑
彼女の、自分の悩みや苦しみに正面から向き合って、もがきながら解決していく姿勢にすごい勇気づけられるんですよね、毎回。。
成長し続ける人は、「自分で考えることをやめない人」だなぁと痛感するのです。
今回は改めて読んで、やっぱりいいなぁ!と思ったこの本をご紹介します☆
何度かご紹介していますが、母親の過干渉に悩んだ筆者が(それについては別の本で紹介されています)
今度はパートナーへキレてしまう自分に悩んで、試行錯誤しながら解決していくコミックエッセイです。
今度は、というか、時代的には「お母さんみたいな母親にはなりたくないのに」の前のお話になります。
「キレる女の治し方」はどこにも載ってない
夫に対する、マグマのような怒りを止めたいのに止められない!
自分でもおかしいって分かっているのに、どうしたらいいのかわからない!
ちょっとしたことで、奇声を上げて、暴力にまで訴えてキレてしまう筆者。
自分のヤバさをいい加減、認めざるを得なくなり、子どもが生まれたこともあって、きちんと向き合って治そう!と決意します。
ところが!いざ調べてみると、「キレる女」に困っているという家族の証言などは出てくるのですが、肝心の「キレる女」の治し方についての情報は全くなかったのです。
唯一、子育て本には「子どもに対してキレてしまうことへの対処法」みたいな項目があるにはあったのですが、いわゆる6秒ルール(怒りが湧いても6秒だけ我慢してみる)的な対処法だけで、全然役に立たない…。
でも、筆者の周りにも、旦那に対してキレてしまうという女性は確かに存在しているのです。
よくよく話を聞いてみると、その人たちなりの「キレるパターン」があることに気付きます。
ある人は、都心から離れた場所に家を買い、へとへとになって帰宅した日に限ってキレてしまう。
彼女の中に「旦那が自分をこんな場所に追いやった」というわだかまりみたいなものが残っていて、表面的には納得して決めたことだけど、そのしこりが「キレる」ことへと繋がっている。
これ、すごく分かるわぁ…
私も、育児はある程度分担するものだという、期待というか理想のイメージが自分の中にあって、
それにそぐわない現状に耐え切れず、夫にキレるというのを何度も繰り返しています。。
結局、ワンオペに対しての不満が心の奥でくすぶっているのを無視できない。
誰しもこういう理想と現実の違いへの不満を少なからず抱えているのではないでしょうか?
田房さんも、自分自身に「女は家事ができて当たり前」という思い込みがあって、家事をできていない自分を必要以上に責めてしまっている。
なので、旦那に「部屋、散らかってるね」と言われただけで、自分がものすごく責められた気持ちになってしまい、キレることに繋がっていると分析します。
どうしたら「キレる」をやめられるの?
原因は分かったけど、じゃあどうしたらいいの?
筆者は藁にも縋る思いで、箱庭セラピーに行ってみたり、精神科医のクリニックに通ってみたりしますが…なかなか解決には至りません。
そんななか、劇的な効果を表したのが「ゲシュタルト療法(セラピー)」!
ここで初めて、病気とか大問題ではない、心のもやもやにまじめに向き合ってもらえる場に出会います。
自分の怒りに改めて向き合い、客観的に観察し、その根本がやはりお母さんとの関係にあることに気付いた筆者。
母親への怒りをきちんと出して、聞いてもらったことで、自分の中の怒りのマグマがなくなったのです。
このゲシュタルトセラピーで「今ここにいるエクササイズ」も教えてもらい実践します。
(以前、ブログにも書きました)
これは、ただ目の前に見えるものを心の中でいうだけ、というシンプルなエクササイズ。
「葉っぱが見えます」「歩いている人がいます」「空が見えます」というふうに。
『今』に集中するエクササイズですね。
「キレる」からの解放
ゲシュタルトセラピーや「今ここにいるエクササイズ」を通して、筆者は現実を冷静に見ることができるようになりました。
そうして、以下のことに気付きます。
・夫は自分を否定することは言ってない。でも結構口うるさい人なんだ。
・そして冷静な人だと思ってたけど、よくテンパる人なんだ。(今まで自分が先にキレてたから見えてなかった)
・暴力はどんな場合でも絶対的に無意味!!(しつけでも!)
・キレるというのはある種パニックになっているということ。
・パニックになって、未来に悪いことが起こると決めつけている。
・そして、それに耐えきれなくて過去の自分を責めている。
・つまり!意識が『今』にいない状態
・母親の過干渉も同様に、相手の悪い未来を予想して不安になり、その不安を相手にぶつけている状態だったんだ!
未来がどんなに不安でも、今できることを全力でするしかない。
「今ここにいるエクササイズ」の有効性に改めて気付かされるのでした。
自分でできるセラピー
ゲシュタルトセラピーに感銘を受けた筆者は、勉強会に行くようになります。
そこで知ったのは、人には「状況」と「心」があるということ。
人は普段、「状況」のみで会話をしています。
例えばBさんがAさんに、イヤな上司がいて悩んでいると相談します。
するとAさんは、「辞めない方がいいよ、就職難だから大変だよ」と答えたり
「辞めちゃいなよ」「いい本があるよ」などと答えたりします。
これらはすべて、Bさんの「状況」に対しての回答です。
実はBさんは、自分でも気づかず別のことに悩んでいるのかもしれない。
上司の期待に応えられない自分が嫌なのかもしれない。全く別の人への怒りを上司にぶつけているのかもしれない。
これらは、Bさんの「心」に注目してあげると気付くことができます。
この、「相手の心に注目すること」これがセラピーなのです。
ゲシュタルトセラピーでは、悩みを思い出したときの「体の状態」や「今の気持ち」を聞いて、その人自身が「今」を味わうことで、この「心」に注目していきます。
驚いたのは、Bさんの悩みの原因が分かっても分からなくてもどちらでもいいということ!
人間は誰かに「心」の部分に注目してもらったり、自分で「心」の部分に注目するだけで癒されるのです。
自分で自分の「心」に注目するのでもいいんだ!
日常生活では「状況」にしかアクセスされません。
でも、自分で「心」に注目できれば、いつでも自分で自分を癒すことができるのです。
自分で自分の気持ちを無視しないこと!認めてあげること!がいかに大事が気付かされます。
筆者は試しに、ブドウが食べたいと駄々をこねる娘に、「ないから仕方ないの!」ではなく「ブドウ大好きだから食べたかったんだね、残念だね」と言ってあげることに。
すると、ウソみたいに娘は泣き止んだのです。
子どもだってどうにもならない状況は理解しています。でも悲しい気持ちの置きどころがない。
そこで、「心」を代弁して理解してあげることで、気持ちが落ち着くのです。
これ、実体験としてすごく分かるわぁ…!
でも、筆者が言っているように、子どもの「心」に注目するって、自分の「心」に注目できていないととても難しいのです!
時間がなくて焦っているとき、駄々をこねる子ども。。こんなとき、まず自分が焦っている状況を認めてあげないと、子どもの気持ちに寄り添う言葉がけはできない!
もう幾度も、自分の余裕のなさ、キャパシティーの狭さを実感してきました。。(泣)
結論
結論!
キレないようになるには、自分の「心」の部分にピントを合わせる必要がある!
「状況」とは違い、「心」は常に変化しています。常に変わるところにピントを合わせるのはなかなか大変ですが、田房さんおススメの3つの方法がこちら!
①休む
②「今ここにいる」ようにする
③自分をほめる
キレやすい人は、ダメな人扱いされてたり、他人にされてなくても自分で思っちゃっている人が多いので、24時間ずっと自分にダメだしされている状態。
なので自分で思っている以上に心身ともに疲れています。
とにかく無理をせず休むこと。
睡眠はもちろん、息抜きや、イヤなところに行かないというのも大事。
そして、原理としては自分をけなしまくることがキレる原因なので、とにかくほめること!
慣れないうちは機械的にほめる。手帳にやることと、それができたら賞賛を書き込む。
どうしても、自分を認められなくなったら、「今ここにいるエクササイズ」に集中する。
すると、世間体とか思い込みがそぎ落とされて自分自身が見つめやすくなるそう。
筆者はそうやって、傷ついた心を回復し、キレる自分からの脱却に成功しました☆
まとめ
いかがだったでしょうか?
私は、セラピーの基本となる「状況」と「心」の話に衝撃を受けました!
すっごく参考になるし、面白かった!
人間関係や育児の悩みの根底がここにあるような気がしました。
気になった人はぜひ、読んでみてください♪
コメント
I value the post.Much thanks again. Keep writing.
Awesome article post.Really thank you!
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