最近観て面白かった映画
育休中で時間があるので、映画ばかり観ています。
TSUTAYAで借りて、いちいち返しに行かなきゃいけなかった昔と違い、
今は、ネットで何でも観れるから、スバラシイ!
そんな私が最近観て、面白かった映画をご紹介します♪
ちなみに、すべてAmazonプライムビデオで、追加料金なしで観れるものです☆
ネット対応していないテレビでも、スティックを差し込めば、テレビでネットチャンネルを楽しめるようになります。
82年生まれ、キム・ジヨン
2019年の韓国映画です。
私の大好きな、コン・ユが出ています♡
結婚して仕事を辞め、家事と育児を頑張る、ジヨン。
ごく普通な彼女ですが、突然、他人が乗り移って豹変することが、度々起こります。
そんな彼女を救おうともがく、夫がコン・ユ。
ちょっと気が弱いところがありますが、カッコイイ~♪笑
どこにでもいそうなジヨンの日常を通して、現代の韓国の生きづらさが透けて見えてくる作品です。
同じ80年代生まれ & 社会と断絶された、家庭の中の身として、すっごく共感できる部分が多くて
日本と韓国の社会って似てるんだなぁと思いました。
豹変したときの記憶がないジヨンに、現状を伝えられずにいるコン・ユ。
精神科医に相談しても、本人が来ないと、どうすることもできないと言われてしまいます。
終盤になって、病状を自覚し、初めて精神科に訪れたジヨンに、精神科医が言う言葉が、とても印象的でした。
「病院に来られただけで、ほぼ治ったようなもの」(みたいな感じの内容)
それだけ、自分の病気を認めること、治そうと思えることって難しいんだなぁと思いました。
あと、すっごく印象的なシーンがあって!
最後の方で、夫婦で並んで、信号待ちをしているときに、
ふと、夫が泣き出してしまうのです。
何でもない日常が戻ってきた象徴、それがどれだけかけがえのないものか、思い知らされるような、心に残るシーンでした。
はちどり
こちらも同じく2018年の、韓国映画。
韓国は1994年に、爆発的な経済成長を迎えたんですね。
その時期、14歳の少女ウニが主人公です。
同じ時期に学生時代だった私ですが、日本ではすっかり不景気だったので…
そのちょっと前の日本(1980年代)と雰囲気は近い感じがしました。
仕事に忙しくて、余裕のない両親、その両親の目を盗んで、ウニに暴力を振るう兄。
集合住宅の雰囲気も、日本の団地とよく似ています。
社会の急成長と、それに伴う歪み、みたいなものがすごーく上手に表現されていて
(学歴を異常に気にする父とか、うっぷん晴らしの万引きとか、親友の裏切りとか)
あーなんかとってもリアルで、分かるわぁ。。という感じでした。
ウニの家庭がひどいかっていうと、そんなことはなくて
両親はウニのことを心配してるし、兄の暴力も過剰な期待という抑圧から来ているのが分かります。
そんなちょっと息苦しい日常に、現れたのが塾の先生、ヨンジという女性。
社会の物差しに縛られない、自由な彼女に、ウニはとっても惹かれていきます。
そんな中、ソウルの橋の崩落という大きな事故が起きて、ウニの日常がぐらっと揺らぎます。
なんでもない日常に潜む、生と死。
少女特有の感性とか、毒っぽさみたいなのが、感じられて、とても良い作品でした!
チェンジリング
2008年のアメリカ映画。
1928年のロサンゼルスで実際に起こった、子どもの誘拐殺人事件を基にしています。
行方不明になった息子の捜索願を出した、アンジェリーナジョリーのもとに、
警察から息子だと言って差し出されたのは、見たこともない知らない子ども。
息子じゃないと主張するも、実績を上げたい警察には、相手にされず、協力してくれる神父さんと一緒に警察を告発します。
でも、精神病院に強制収容され、外部との連絡を遮断されてしまいます。
当時の腐敗した、ロサンゼルス警察に、ひたすら腹が立つ!怒
信じられない悪行に、警察不信になります。笑
息子の無事を信じて、ひたすら待ち続けるアンジーの姿に、心が締め付けられる作品です。
スペシャルズ! 政府が潰そうとした自閉症ケア施設を守った男たちの実話
こちらも実話ベース。2019年のフランス映画です。
自閉症児をケアする施設を経営するブリュノと、その施設で働く、社会からドロップアウトした若者をまとめるマリク。
他の施設から見放された、どんな自閉症児も受け入れるので、施設はいつもギリギリの状態。
そんな無許可の施設に政府の監査が来ます。
でも、自閉症児の家族や、病院から見たら、なくてはならない存在。
その事実に、政府もついに、見て見ぬふりを決めるのでした。
ひとくちに自閉症と言っても、その症状や特性は人それぞれ。
めっちゃ大変な施設の様子が、とてもリアルに描かれていました。
本当の自閉症児と、その家族もたくさん出ていて、リアリティましましです。
経営もギリギリで、常に人手不足なのに、行き場のない子どもを放っておけないブリュノ。
乗馬など、様々な体験をさせてあげる姿勢にも、すごく温かみを感じました!
リアルな現場は、きれいごとでは済まされない、警察沙汰の問題ばかり。
でも、信念があれば理想って貫けるんだ!という嬉しい驚きがあります。
朝が来る
2020年の日本映画です。
辻村深月のヒューマンミステリー小説で、テレビドラマ化もされた「朝が来る」を映画化したもの。
子どもに恵まれなかった夫婦が、特別養子縁組で男の子を迎え入れ、
その6年後に、実の母親を名乗る女が、子どもを返してほしいとやってきます。
この女は誰なのか?目的はなに?
小説も読みました☆
中学生で妊娠、出産する、ひかりの心情が、上手に表現されてるなぁと思いました。
でも、この映画の方は、養子を迎えるまでの夫婦の、妊活や心情が、とても丁寧に表現されていて印象的でした。
特に、養子縁組を支援する団体の説明会に登場する、夫婦や、養子を迎えた家族の様子がとてもリアルで、ドキュメンタリーを観ているかのような気がしたほどです。
血がつながっていなくても、本当の親子、家族になれる。
顔も雰囲気も似てくるって、きっと全部本当なんだろうなーと思いました。
夫婦役の、井浦新、永作博美の演技ももちろんスバラシイですが、
特にピカイチで良かったのが、支援団体の代表を演じる、浅田美代子さん!
雰囲気で多くを語る、圧巻の演技力に感動!でした☆
ちょっとくたびれた感じが、たまらなくリアルで、良かった!
子どもを手放した後の、ひかりの経緯もかなりじっくりと表現されていて
見応えのある映画になっています。
中学生での妊娠、出産という世間体の良くない、事実を抱えての、ひかりの社会での苦労。
これが、6年後、どういった形で現れることになるのか!
飽きることなく、夢中で観てしまいました。
海街diary
ちょっと古いですが、名作なので。
2015年の日本映画です。
吉田秋生の人気コミックを実写映画化したもの。
このオリジナルのマンガも大好き!絵も雰囲気もすっごく好きです。
鎌倉で暮らす香田3姉妹のもとに、15年前に、家族を捨てて出ていった父の訃報が届きます。
葬儀に出席してみると、異母姉妹のすずに出会います。
すずの母もすでに他界しており、父の最後の妻は、すずにとっては他人。
そこで、香田家で一緒に暮らさないかと提案し、鎌倉での4人暮らしが始まります。
綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、そして広瀬すず。
あ~観ているだけで、目の保養になる、美人4姉妹…。
美しい4人がこちゃこちゃしているだけで、場が持ちます。笑
また、広瀬すずが、すずちゃん役なのが、良いんですよね~♪
あれ?本当にこのキレイな世界が実在してるのかな?みたいな気分になります。
鎌倉の町の雰囲気に加えて、
ちくわカレーや、梅酒、生シラス丼など、食べ物も出てくるのが楽しい♪
最近気づいたのですが、私は、その人のリアルな暮らしっぷりが見られる映画や、番組が大好きなようです。笑
「きのう何食べた」(ドラマ)とか「かもめ食堂」(映画)とか「よつばと」(漫画)とか大好きです。
とにかく、一見ふんわりした内容のようですが、
家族の確執とか、介護の大変さとか、治らない人の性質とか…
甘くない現実もちゃんと表現されているのに、すっごくいい雰囲気が保たれていて、
何度も観たくなる、大好きな映画です♪
ちょっと思い出しただけ
最後は、2022年の日本映画です。
池松壮亮と伊藤沙莉の6年間の恋愛を、同じ日を起点に振り返っていく、手法が面白い映画です。
タクシードライバーの葉(伊藤沙莉)と、ダンサーを目指す照夫(池松壮亮)が、いつどうやって出会ったのか
最終的に二人はどうなったのか、がだんだん分かる仕掛けになっています。
ある1日(照夫の誕生日)だけを起点に戻っていくので、人々の会話から、今の二人の状態が見えてくるのがリアルで面白い。
今の若者(笑)のリアルが見えるようで、楽しかったです。
飲み会とか、出会いとか、恋愛とかから縁遠くなって久しいですが、今の子ってこういう感じで恋愛してるんだなぁと思いました。(おばさん…)
それに、主演の2人の演技がスバラシイんですよね~自然で、でも力強くって。
なんか、現代日本の映画!って感じがしました。
クリープハイプっていうバンドも初めて知りました。いいですね☆
映画の着想のもととなったという、ジム・ジャームッシュ監督の代表作のひとつ「ナイト・オン・ザ・プラネット」も観てみたくなりました♪
まとめ
独断と偏見で、面白かった映画を選びましたが、少しでも参考になれば嬉しいです。
ドラマって(特に日本のは)、ちょっとテンポが遅くて、せっかちの私はソワソワしてしまうのですが、
映画は、雰囲気や世界観、主張などがギュっと詰まっていていいですよね。
お金も時間も手間も、存分にかかっているのが、よく分かり、とても贅沢な気がします。
良い映画は、まだストーリー展開もない序盤でもすぐ分かる!
なんていうか、その映画の持っている世界観が、自分にマッチするかどうかが、感覚的に感じられるんですよねー。
でも、改めて思うのが、良い映画って偶然できるものなんじゃないかってこと。
脚本や監督、キャストがどれだけ良くても、融和が生まれないとダメで、
カメラにその世界観が映るかどうかって、誰にも予想できないものなんじゃないかと。
もちろん、入念な準備は必須なんでしょうけど、それぞれの俳優さんが持っている雰囲気が、どう調合されるのかって、始まってみないと誰にも分からないんじゃないかなーと思うのです。
まさにお金を賭けた博打って感じ。笑
だから映画は面白いんですよね~♪
コメント
Major thanks for the blog article.Much thanks again. Cool.