「要約」まんがでわかる サピエンス全史の読み方

ずいぶん前から話題になっていて、ずっと気になってはいたのですが

なかなか読めてなかった「サピエンス全史」ユヴァル・ノア・ハラリ著

それを漫画で分かりやすく要約してくれているのが、この本です!

「まんがでわかる サピエンス全史の読み方」監修:山形浩生 まんが:葉月

私たち、ホモサピエンスの歴史や、今の世界の構造が

すごく分かりやすく解説されていて、さらに漫画では、日本のニートの女の子が主人公になっていて

より身近に内容が理解できるように工夫されています。

驚きの事実がいっぱいだったし、今を生きる私たちに必要な幸せとは何か?について

考えさえられるとても興味深い内容でした!

簡単に内容の要約と、感想をまとめます♪

「認知革命と虚構の誕生」

・200万~1万年ごろまで様々な人類が存在していたにも関わらず(そういえば人類って色々いたよね、習ったけどすっかり忘れていました)ホモサピエンスだけが生態系の頂点に君臨できたのはなぜか…それは「虚構」の力のため

・4万5千年前に起こった「認知革命」(突然変異による、脳の配線の変化)により、新しい高度な言語による意思疎通が可能となった。

・これにより、他のサピエンス種と決定的に異なる、「まったく存在しないもの(虚構)」について語り合うという能力を手に入れた → 伝説、神話、宗教の発生

・「ライオンだ、気をつけろ!」ではなく、「ライオンは我が部族の守護霊だ!」(虚構)と言うことができるようになり、集団で共有、協力する力を身につけた → 帝国の誕生

・こうした虚構の共有が、現代の法律、人権、倫理などすべての基盤となった。と同時に高級車や、立派な家、アイドルへの憧れなど、それ自体には何の価値もないのに、誰かにプログラムされた虚構に人生が振り回されてしまうようにもなった。

「狩猟採集時代」

・古代の狩猟採集民の方が、産業社会に暮らす現代人より、個人の生きる力においては、知識も技能も優秀だった。 

→ 虚構の共有による分業化で、自然界における知識や体力がなくても生きられるようになった

・認知革命により世界中に広まったサピエンスは、あらゆる生き物を絶滅させてきた 

→ オーストラリアには体重50キログラム以上の動物種24種がいたが、4万5千年前にサピエンスが来てから、数千年のうちに23種が絶滅した(!?)

・サピエンスの習性は、歴史のほとんどを占める狩猟採集生活に適応している。オフィスワークをするようになったのは、たった200年前から 

→ 都市生活のストレスは、その齟齬からくるのだろう

(何万年も続いた狩猟採集生活に対して、現在の暮らしぶりはたった200年!そりゃー体や心がおかしくなっても当然だと感じます。私たちもまさに、人類変化史の渦中にいるのですねー)

「農業革命」

・約1万年前に起こったのが、「農業革命」。250万年続けた植物の採集と、動物の狩猟生活をやめ、農耕と牧畜による定住生活を始めた。

・農業革命により、人口は急速に増えたが、小麦の奴隷となった 

→ 耕した畑をめぐって争いがおきたり、小麦に偏った食事により栄養不良がおきたり、不作におびえる未来への不安が発生した

(良いこととして習った農業革命ですが、実は大きな弊害も生まれていたのです!)

・そこで、土地や水を分け合い、協力するため、想像上の秩序をより強化し「法」が生み出された

・平等も、権利も、自由も、実在しない虚構。でも人々はそれを信じ、従い、欲望さえもこの「想像上の秩序」に基づいて抱くようになった 

→「幸せにはモノや体験が必要だ」「洋服や車などの所有物が個性を表す」「旅行は気分転換になる」などと刷り込まれて、欲望を掻き立てられている

「世界を統一化に導く3つの虚構」

①貨幣

・貨幣はどんな文化も乗り越えて、宗教、性別、年齢、人種に基づく差別のない唯一のもの 

→貨幣を用いることで人間は見知らぬ他人を信頼し、協力したり、取引したりできる。

②帝国主義

・帝国が領土を広げながら、優れた文化を取り入れ、自身の文化を浸透させることで、支配者&被支配者という構図から「私たち」という概念が生まれ、思考やテクノロジーの発達に貢献した。

③宗教

・他の神の存在を許許さない一神教の誕生により、人類の統一化が加速。それまでの多神教にはなかった、押しつけがましい布教活動が、キリスト教、イラスラム教、ヒンズー教などの一神教の特徴。

(自分の神以外の存在を認めないから、今でも争いが絶えないのですねー。他人の宗教などほっときゃいいのに。。)

「科学革命」

・500年前、近代科学が誕生!その決定的な特徴は「無知を公に認める」という点。

 →それまでは「重要なことはすべて解き明かされている」とするのが伝統だった。進んで無知を認めることで、ダイナミックで柔軟で、探究的な理解や発明が可能となった。

(これは、個人にも言えることですよねー。自分ができないこと、知らないことを”認める”ことから成長が始まる!これを見て見ぬふりをしてるといつまでも変われない。。耳が痛い話です…。)

・この科学革命により、人口は5億人から70億人(14倍!)に、GDPは25兆円から7500兆円(300倍!?)にと爆発的に増えた。

・知識を能力に変化する方法をテクノロジーという。科学の力を知り、初めて人々は「人間は進歩できる」と考えるようになった。貧困、病気、飢餓そして死さえも科学の力で克服できるのでは、と考えるようになった。

・この近代科学の探求は、帝国主義により目覚ましい行動力を発揮!

→帝国の支援により、医学、人類学、歴史学など様々な学問が誕生、発展した。

・さらに資本主義も科学の成長を後押し。「経済成長」という発想が生まれ、お金を生み出しそうな科学的研究テーマが積極的に支援された。

・この資本主義の広がりは、搾取、略奪、植民地化、奴隷化、戦争など倫理とは程遠いものだったが、人々が農業がもたらした悲劇を知りながらそれを止められなかったように、私たちももう資本主義なしで生きていくことはできない。

・この資本主義の悪影響としては、格差の誕生と、バブル崩壊への不安がある。経済背長は続くという前提のもと、世界中の銀行が信用を膨らませている。今までは、自動車、PC、スマホなどの新しい技術の発見があり、何とかつじつまが合ってきたが、今後この膨らんだバブルが崩壊するか否かは、再び科学の力にかかっている。。

(近代科学の成長もいつか終わりが来るのでしょうか…?資本主義が世界中を覆った現代では、誰しもが経済と無関係ではいられなくなりました。)

「人間の幸せとは?」

・心理学、生物学、社会科学などの観点から「人間の幸福」について研究がおこなわれているが、私たちはこんな簡単な問いにすら、まだ答えを見つけられていない。。

・確かに言えることは「世界は確実に平和になった」ということ。

その原動力となったのが、「国民」という虚構。「国家の一員」になることで、私たちは多くの安心を手に入れた。近隣部族に襲われることもなければ、お金を義賊に奪われることもない、親の借金で炒る飛ばされることもなければ、家族の暴力に苦しみ続けることもない。

法律が禁じているし、国に助けを求めることもできる。

・国同士でも、資本主義市場で複雑な依存関係が生まれたことで、平和が生まれた。

 →戦争は割に合わない、友好的平和的取引を続けた方が、利益が大きい

⇒「小さなつながり」から「より大きなつながり」に乗り換えてきたことで世界は確実に平和になった

・今度、化学はさらに発展し、資本主義はこれからも続いていくだろうが、それでも「私たちの幸せ」は確約されていない。

 →What do we want to become?(何になりたいか?)ではなく、What do we want to want?(何を望みたいのか?)を探求するべきなのでは?

⇒私たちに必要な次の虚構は何か?(何を求めて協力し合うべきなのか?)それこそが真に探求すべきことなのではないか。幸せの研究はまだ、始まったばかりなのだ!

いかがだったでしょうか?

ちょっと長くなっちゃいましたが、ざっくり内容が分かっていただけたら幸いです。

これを読んで思ったのが、今の資本主義社会が始まったのが、せいぜい500年前。オフィスワークに関してはたった200年前です。

自分がその社会の中で上手く生きられなくても不思議ではないということ。

辛くなったときは、会社とか、世間とか、社会的地位とかそいうものは全部、人間が作り出した実在しない虚構なんだ。それと自分の価値とは何も関係がない、と思えるなーと感じ、ちょっとホッとしました。笑

巻末に、ホリエモンこと堀江貴文さんと、監修の山形浩生さんの「もうフィクションにすがるのはやめよう」という談話があり、その中でホリエモンが言っているのですが、大事なのは、「過去にとらわれず、未来におびえず、今を生きろ」ということ。

未来を考えると不安だらけでキリがない。過去の失敗は引きずってしまいがち。

今、やりたいことを最優先して今を精一杯生きれば、過去も未来も「断捨離」することができる。

そうすれば、誰だって何にすがらなくても平気な生き方が可能になる、と。

私この考え方すごく好きです♪私が好きでよく読む「禅」の本でも同じことが言われています。

大事なのは今!それだけ!今やりたいことをして、一生懸命生きることで、過去も未来もついてくる。

本当にそうだなーと思います。皆さまも、心が軽くなる生き方をぜひ!

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にっぽん田舎暮らし Country Life in Japan

コメント

  1. Derek Paterson より:

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